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「忙しい」と「時間ない」が口癖の人はなぜ仕事ができないのか

会社員をやっていて面白いなと思うことの1つは、色々な人がいてその人達の仕事ぶりを観察できることです。楽しそうに仕事をしている人、そうでない人、要領がいい人とそうでない人など多種多様です。

そんな中でも、忙しいが口癖の人っていますよね。もしくは、なぜか仕事がそこまで多くないはずなのに余裕のない顔をしている人がいます。逆に、忙しいはずなのにいつもニコニコしている人もいます。この二者の違いは何でしょう?

 

人は時間いっぱいギリギリまでダラダラ仕事してしまう生き物

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ふと思っていろいろ調べてみたら、面白い法則がありました。

パーキンソンの法則:仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する

Wikipediaより

つまり、自分が100%集中すれば1時間で完了する仕事があったとします。でも今日は打ち合わせが少ないから、自分のワークに使える時間が3時間ある。そうなった時、人はつい3時間かけて1時間かそこらで終われるはずの仕事をやってしまうということです。

これは例えば夏休みの宿題、期末試験の直前勉強なども当てはまるでしょう。もっと前からやっておけばいいのに、ついダラダラとやってしまって気付いたらもう明日に迫って焦る。もっと時間があったはずなのに、無限と思われたような時間はあっという間に溶けていきますね。

極論、仕事が多い少ないは忙しさにあまり関係がない

パーキンソンの法則から何が言えるかというと、仕事が忙しい忙しくないはタスク量とはあまり関係性がないということです。たとえタスクが少なくてもどうせ時間いっぱいまでかけてしまうので余裕がないですし、タスクが多い人は限られた時間内で優先順位を付けながらこなすので結局は同じ時間なのに高い生産性で物事を進めていきます。

同じ時間で付加価値の高い仕事ができる人は仕事ができる人ですし、時間はあっても付加価値をいっさい付けられない人は仕事ができない人と言えます。一般的に会社で「仕事ができる人」と評価される人の多くはこういった人のはずです(これだけが全てではありませんが)。

仕事ができる=一定の時間で生み出す生産性が高い

と考えると、パーキンソンの法則があてはまると困りものです。仕事量に関係なく時間がない状況というのは変わらない、ということになってしまいますから。

自分でデッドライン(締め切り)を作り生産性をあげよう

ではパーキンソンの法則が当てはまってしまう我々はどうすれば生産性を上げられるのか。それは自分で仕事の締め切りを作ることです。

例えば、私は仕事でwebディレクターをしているのですが、プロジェクトを管理してデザイナーさんとエンジニアさんとアウトプットを出していきます。この時、必ず誰がいつまでに何のアウトプットを出すのかをリリースまでの日程で全て作成します。

プロジェクト管理をしていると、不思議なくらい必ず締め切りなのにアウトプットを出してこない人が出てくるんですよね。。。でも、ちょっとメールや電話でお知りを叩くとすぐ出てくる。じゃあ始めからやってよ!と思うこともしばしばですが、これもパーキンソンの法則ですね。ギリギリになってしまうのは人の性なのでしょう。

これが締め切りを作っておかなかったらリリース直前に「あれもない、これもない!」となってプロジェクトがもれなく炎上します。こういった案件も傍目でよく見かけました。

締め切りを作るのが有効なのはプロジェクトだけでなく、普段の仕事でも同じです。と言うより、仕事というのは小さなプロジェクトの積み重ねだと思っているので、締め切り管理をしてアウトプットを出すことが有効なのは当たり前かもしれません。

締め切りは本来かかる時間の1/10がベスト!?

では締め切りはいつぐらいに設定するのが良いのか、ある記事にこんなことが書いてありました。

「ゴール」という本で有名なゴールドラットは「クリティカルチェイン」という本で、ほとんどのプロジェクトは期限の10分の1の時間で完了するはずなのに遅れてしまう、と書いています。10分の1かどうかは別として、切羽詰るまで頑張らないというのはこの世の常です。このあたりになると中毒になったり、体に害になるのがわかっているのに、酒や薬物に溺れるのと似たような心理が働いているのかもしれませんね。

 

なんと、たいていのことは1/10で終わるとのこと!これが全てのことに当てはまるかは不明ですが、でもこれくらい切羽詰まればたいていのことは出来てしまう気もします。なので、時間がない、忙しいと口癖になってしまっている人は

  • いつも1時間かけてる資料を10分で終わらせる
  • メールを送るのに15分かけず2分で終わらせる
  • 食事は食べ終わったらダラダラせず30分で終わらせる

などなど、いつもより早めに締め切りを設定してみると、グッと生産性が上がるかもしれませんね。私もついダラダラと仕事をやってしまうことがあるので、実践してみたいと思います。